PMSとはどんな症状なのか?鍼灸でも対処できる?

 生理が始まる1週間ほど前になると、腹痛や便秘など体に不調を感じたり、意味もなくイライラしたりしませんか。これらの症状をPMS(月経前症候群)と言います。なぜPMSは起こるのでしょうか。また、症状を軽くする対処法はあるのでしょうか。

PMSはどんな症状がでるの?

 生理の1週間ほど前から、人によっては2週間ほど前から現れる体や精神の不調であるPMS。症状としては、下腹部痛や張り、頭痛、便秘、乳房の張りや痛み、肩こり、むくみ、不眠など、さまざまな体の不調があります。また、理由もなくイライラしたり、なんとなく気分が落ち込んだりする心の不調も見られます。症状が軽いか重いか、どの症状が出るのかは個人で違いますし、まったく症状が出ない人もいます。そのため、他人に相談しても、その辛さが理解されないといった経験を持っている方もいるのではないでしょうか。

PMSの仕組み・原因

 なぜPMSが起こるのか。残念ながらはっきりとした理由はわかってはいません。可能性が高いと考えられているのはホルモン量の変化に原因があるというものです。
 女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)は排卵後に増えてきます。そのホルモン量が急激に増えることによって、不調が現れるのではないかと見られています。また、2つのホルモン量のバランスが崩れることによって悪影響が現れる場合もあると考えられています。
 ホルモンは体の機能に多大な影響を与えています。ホルモンバランスが乱れると、自律神経が乱れる原因となり、体にさまざまな不調が出てくることになります。

PMSの症状を軽くするには東洋医学も効果的

 女性ホルモンの量とそのバランスが崩れることが原因となるPMS。対処法としては、代謝や血行を促進させることやリラックスして心の安定を目指すのが有効です。
 食事はきちんと3食摂り、栄養のバランスがとれたメニューにしましょう。食事に関しては出来るだけ体温よりも暖かい食物を取り入れるようにすること、パンや麺類など小麦粉をあまり取り入れないようにすることも必要です。
 また、軽い運動をすることで血行がよくなり、気分もすっきりしてリラックス効果も期待できます。激しい運動は逆効果になりますので、楽しめる範囲で身体を動かしてください。
 場所を選ばず手軽にできるツボ押しも試してみるといいかもしれません。例えば、ストレスや冷え、生理痛にも効果がある「三陰交」のツボは、左右の足のくるぶしから指4本分上にあるくぼみです。親指で軽く押して刺激を与えると効果がでます。
 血行を促進させるには、鍼灸治療も効果的です。鍼とお灸を使用して治療する東洋医学です。西洋医学では薬を飲むことによる副作用を心配される方は少なくありません。とりわけホルモン剤になると拒否感のある方も少なからずおられます。東洋医学にはそういった心配はほとんどありません。鍼灸は、最初は「痛い」「熱そう」と思われるかもしれませんが、痛みや熱さは気にならないほどです。

PMSを上手に対処していく

 もしPMSの症状があまりにも辛い場合は、何かの病気が隠れていることもありますので、一度婦人科の検診をしたほうがいいでしょう。月に1度生理とともにやってくるPMS。うまく対処することで、症状を緩和し負担を軽くして付き合っていきたいものです。

当鍼灸院での治療

 鍼灸治療には様々な流派が有り、鍼灸師毎に鍼灸治療の仕方が全く異なります。当鍼灸院では、東洋医学に基づいた積聚治療という方法で鍼灸治療を施しております。積聚治療は、全身に鍼を接触させて行って治療を進めていきます。お身体の不調の原因が何にあるとしても全身の調子を整えつつ治療していきます。
 積聚治療では、どんな病名・症状であれPMSなど身体の不調の原因は『冷え』にあると考えています。ここでいう『冷え』という言葉は物理的に冷たいというだけのことではありません。簡単に書くと生命力の低下です。鍼灸治療を施すことにより、身体を芯から温め、冷えを取り、症状をとっていきます。PMSという表面的に現れている症状だけを取る一時しのぎの対症療法ではなく、原因から取り除く根本からの治療を行います。
 お身体を根本から治していくことを目指しているため他の疾患の治療で来られている方に生理が最近楽になったと言われる事がしばしばあります。月経困難症とか月経前症候群(PMS)、子宮内膜症など病院では様々な病名を付けられるかもしれませんが、鍼灸治療はこれらにも有効です。もちろん仕事のストレスなどが原因の場合にも効果を望めます。ぜひ、お早めに鍼灸治療をお試しください。

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