カテゴリー別アーカイブ: 鍼灸の研究

木曜日

 ここ数ヶ月、毎週木曜日は鎌ヶ谷総合病院にて脊髄小脳変性症(ジョセフ病)に対する鍼灸治療の研究に携わっております。午後からは鎌ヶ谷市内の往診治療に携わっております。

 木曜日は午前中が当鍼灸治療院の施術日と記されておりましたが、治療院内では鍼灸治療を行なっておりません。木曜日に治療をご希望の方も多くおられますが当面の間、当鍼灸院では木曜日の治療をお受けすることはできませんのでご了承ください。

 現在ジョセフ病の方の治療は3クール目(1クールは毎週一回で、九週に渡り鍼灸治療を行なっております)に入っており、5、6人目の鍼灸治療です。
 これまでのところいずれの患者さんにおいてもいくつかの検査数値の改善が見られております。ただ、その割に検査数値の改善ほど鍼灸治療の効果を患者さんに感じていただけないことが多く見られます。原因は定かではありませんが、患者さんの鍼灸治療に対する期待値が高いことや小脳の機能によることが考えられます。
 小脳は、平衡・筋緊張・随意筋運動の調節などをつかさどっております。このため、小脳が損傷を受けると、運動や平衡感覚に異常をきたし、精密な運動ができなくなったり酒に酔っているようなふらふらとした歩行となることがあります。
 精密な運動を制御しているが故にその揺れが大きく改善しても患者さんにとってはまだ揺れているという事の方をより強く認識してしまうようです。患者さんの知人等第三者から見ても大きく改善している場合でも『鍼灸治療をしても全然変わらない』と言われる方もおられます。
 患者さんに治療効果を気づかせる事も治療を続けていく上で大切ですが、その点で非常に難しさを感じる疾患です。

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ギャップ…

 
 ようやく、種から育てているすみれが咲きました。何度かパンジーと書きましたが、正確には今年蒔いたのは虹色すみれとよく咲くすみれの赤系と黄色系の二種類。
 よくわかりませんが、小さい花がたくさん咲くのがビオラで大きい花がパンジー、その中間がすみれなのでしょうか
 今回は温度管理に失敗しましたが、それでも咲いてくれたひと株。とても愛らしいです

 

 最近、こちらと患者さんとの間に大きなギャップがあることを痛切に感じました。。脊髄小脳変性症の方ですが、はり灸治療を始めてから大きく変化してきました。最初の問診の際は、本人の言葉を借りればはとのように首が常に動いていました。また腕や足もせわしなく動きじっとしていることができない状態でしたが、ひと月ほどはり灸治療を行なったところそれらが治まりじっと座っていることができるようになりました。また、それまでは仙骨部の痛みにより仰向けに寝れなかったのが寝れるようにもなりました。それに加えて西洋医学的な各種の検査数値も大きく改善してきています

 それなのに……患者さんには、鍼をしても全然変わらない、期待はずれと言われてしまいました

 患者さんとしては、はり灸治療を行う事により長年続いている車椅子生活に別れを告げ、自由に歩けるのではと思っていたようです。
 色々とはり灸治療により変わってきているけど、歩くことがまだできないから本人にははり治療を行う前と全然変わらないと感じるようです。
 いくら多くの良い変化が現れてきていてもそれが患者さんの希望と一致しなければ…。

 どうすれば患者さんに様々な変化を理解してもらい、喜んでいただけるのか、また現実的な見方をしてもらえるのか 難しい〜。。

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心の健康

 以前書きましたが当針灸治療院は、「心の健康における鍼灸の効果に関する国際共同研究」にも参加しています。
 精神疾患であるかどうかに関係なく治療院を訪れるすべての患者様にご協力をお願いしておりますが、今日はその中のうつ病の方の一症例を簡潔に書きたいと思います。

 この方は、ぎっくり腰で来院されましたが、問診していると出産前後(2009年ごろ)よりうつ病にもかかっているとのこと でした。BDIテストをしてもらったところ、最初は41点でした。
 BDIテストとは、抑うつの程度を客観的に測る自己評価表です。 BDI テストを行うことによって、憂鬱感や不安感、焦燥感、自責の念など自分自身の気分の傾向を数値として測定します。 自分自身を客観的に見つめることができ、うつ病判定のひとつとして世界中で利用されています。
 この指数で41点は、6段階の最高ランクの 『極度のうつ状態』 に分類される程の点数です。

 三か月間、週に一度程度の間隔で針灸治療を行うことによりこの数値は、25点にまで減少しました これは、『中程度のうつ状態』 に分類され、前回よりBDIでの分類上、二段階うつ状態が改善した状態です。
 もちろんこの間に投薬量が増加されたのではなく、精神科での薬の処方は、精神安定剤や睡眠薬は、頓服から無しになり、抗うつ薬は40?から20?に半減されました。
 これまでは、薬によって不安感や憂鬱感を抑えていましたが、薬なしでも良い状態を少しずつ保てるようになってきています。しかも、二年間精神科で改善してこなかったものが、約2か月半でここまで改善してきました。最初に来院してきた際は、問診しているとぼろぼろと涙をこぼされていましたが、今は明るい表情で来院されてくるので、治療をしていてもとてもうれしいです 

 うつ病やパニック障害等ほかの精神疾患の方たちも定期的に針灸治療を受けている方はみな、仕事に復帰したり、投薬量が減らされて来たりしています。
 
 針灸といえば腰痛と考える方が多いので、うつ病で鍼灸治療院とはなかなか考え付かないかもしれませんが一度試してみることをお勧めいたします。

 鍼灸って素晴らしい!

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脊髄小脳変性症

 気温が下がったかと思いきや、今度は急に暑い日が…。これだけ気温が大きく変動すると体調管理も大変ですが、皆さんはお元気にされているでしょうか?

 鎌ヶ谷総合病院にてこれまで、パーキンソン病や進行性核上性麻痺などに対する針灸治療の研究を行っておりましたが、今月から新たに脊髄小脳変性症に対する針灸治療の研究を行うことになりました。

 脊髄小脳変性症とは、歩行時のふらつきや、手の震え、ろれつが回らない等を症状とする神経の病気です。動かすことは出来るのに、上手に動かすことが出来なくなります。主に小脳という、後頭部の下側にある脳の一部が病気になったときに現れる症状です。この様な症状をきたす病気の中で、その原因が、腫瘍(癌)、血管障害(脳梗塞、脳出血)、炎症(小脳炎、多発性硬化症)、栄養障害ではない病気について、昔は、原因が不明な病気の一群として、変性症と総称しました。病気によっては病気の場所が脊髄にも広がることがあるので、脊髄小脳変性症といわれています。
 脊髄小脳変性症は一つの病気ではなく、いろいろな原因でおこる病気の総称で、皮質性小脳萎縮症 、多系統萎縮症(オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群、線条体黒質変性症)、マシャド・ジョセフ病、フリードライヒ失調症(FRDA)、早発性小脳失調症(EOAH)など様々な病名がつけられています。
 
 今回は、本格的な研究をするため前準備としての研究になります。
 これまでに二回針灸治療を行いました。針灸治療の前は、まったく歩けず立つのがやっとの状態でしたが、一度目の針灸治療の後は二人で両脇で手を添えていれば、何とか歩ける状態になりました。手を軽く添えているだけで、力を入れて支えているのではありません。数年間車いすでの生活だったので、歩くことへの恐怖感や筋力の低下が問題となっているような感じでした。
 身体の各所に慢性的な痛みも抱えていて、一回目の針灸治療時は、仰向けにもうつ伏せにもなれない状態でしたが、ニ回目の針灸治療時には、痛みもなくどちらでも寝れるようになっておりました。
 どの程度回復するかわかりませんし、歩けるようになれば今度は転倒が心配にもなりますが、これからの回復が楽しみです。針灸をやってて良かった?!!

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鍼灸やってて良かった

 以前書きましたようにこの前の日曜日に千葉鍼灸学会に参加してきました。その中では鎌ヶ谷総合病院で携わっていたパーキンソン病に対する鍼灸治療の研究の症例発表もありました。

 薬の副作用による皮膚疾患やむくみ、夜間頻尿など様々な症例が話されましたが、今回特に興味深かったのはパーキンソン病の進行した方たちにおいてTUGの値が大きく改善していたことです。

 パーキンソン病の歩行試験には、2分間歩行とTUGとあります。2分間歩行は、3mの距離を文字通り2分間往復し続けて、その歩行距離を測るもの。TUGは、Timed up and go testの略。肘掛つきの椅子から立ち上がり、3m歩行 し、 方向転換後3m歩行して戻り、椅子に 座る動作までの一連の流れを測定するもの。2分間歩行テストは、歩行能力のテストで主に運動器の状況に左右されるのに対し、TUGは、目標物との距離間を識別して、それに合わせての動作が必要となり運動能力だけでなく高次脳機能に大きく左右されます。

 パーキンソン病で軽度の方においては、2分間歩行テストが大きく改善していたのに対し、進行していた方(より高次能機能障害の現れている方とも言えるかもしれません)においては、TUGの値が大きく改善していました。

 日本では、鍼は主に運動器疾患への効果が期待されていますが、実際には脳へも関与し、効果を及ぼしていることが研究結果から見て取れました。実際の臨床でも感じてはいましたが、実際にデータとして目にするととても新鮮でした

 しかも、改善値が高かったこともうれしかったです。鍼はプラセボ効果だ、と述べている本もありますが、プラセボという言葉だけでは片付けられない改善値。普通の医者でプラセボ効果は5%、名医といわれる人でも30%ほどとも言われるけれど、今回の結果は、それ以上の改善

 日本においては、鍼灸治療は恐いと思われたり、場合によっては胡散臭いと思われることもあります。しかも、今回の研究は長年臨床に携わっている方から新卒の方まで多くの経歴の鍼灸師が携わっています。そのような状況で名医以上のプラセボ効果なんてありえないです。プラセボだけでなく、実際に鍼灸治療にそれだけの効果があるという事。
 鍼灸ってすばらしい

 

 春先に挿し芽をしていたセントポーリアにようやくかわいらしい新芽が出てきましたすくすくと育ってピンク色の可愛い花を咲かせる日が楽しみです。……それなのに、なぜか親株に花が咲かないです温風がまともに当たる所に置いてしまって花芽が枯れた後、全く花芽が上がってくる気配が感じられません。ネットで調べて肥料も虫も日光も気をつけているのに……なぜだろう
 半年以上花を咲かせ続けたリーガスベゴニアも少し株を休ませるために、花芽を落として、植え替えしてあげたらいきなり枯れてしまった……ガーデニング初心者の元で半年間綺麗に花を咲かせてくれたことに感謝感謝ですね

 そらちゃんは昨日のドッグランが余程気に入った様子。昼過ぎから今日も連れてってとしきりに催促してきました今日はご近所の散歩しかできなかったけれどまた今度行きたいです。

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