パーキンソン病と鍼灸

 先日の日曜日にパーキンソン病鍼灸フォーラムに行ってきました。場所は、信濃町の慶応大学。

 慶応大学は、初めて行きましたが、広々とした東大と比べて、ごちゃごちゃしていてわかりにくく、方向音痴の自分は目的の校舎にたどり着くまでに大分迷子になり、日頃の運動不足を解消できた感じです。

 千葉鍼灸学会を中心として立ち上げられた鍼灸フォーラム。今回は、お世話になった湯浅先生を始めとして、長野の水嶋先生など著名な医師から鍼灸師まで豪華な講師陣でした。

 中でもやはり湯浅先生は光ってます!!お世話になった分色眼鏡で見ているかもしれませんが、惚れ直しちゃいます。

 導入部分では、パーキンソン病のセミナーで、ご自分も鍼灸を活用しているにもかかわらず、「『パーキンソン病の鍼灸』などある特定の疾患に対する鍼などは存在しない!」と、語られたときは拍手喝采したくなりました。

 もちろんパーキンソン病に鍼が聞かないというわけではありません。そうではなく、東洋医学と西洋医学では身体の診方が全く違います。西洋医学の病名をもとにして治療するのではありません。身体の根本部分から治療することにより、その結果として、あるときはパーキンソン病の諸症状が緩和されることもあれば、四十肩が改善するときもある。西洋医学的な病名に基づいて治療するわけではないのです。同じ病名でも個々異なりますし、身体の根本を治療していけば勝手に身体が治ってくれるんです。人間の身体はくすしく造られていますから。

 新規の患者さんからの問い合わせで圧倒的に多い質問が、『〇〇の鍼灸はできますか?』というもので、仕方がないと思いつつも「東洋医学は理解されていないな〜」と感じ、どのように答えるか困ってしまう質問でもあります。著名な医師にその点を語って頂き、とても嬉しかったです。

 それとともに心にまで講演が発展した点も印象に深く残っています。
 先週のスキンタッチ会の講習でも、最新の皮膚科学に関して学びました。その中では、脳と同様に外胚葉から発展した皮膚は触れられることにより、感情を感じ取ることもできている点も扱われ、お互いに様々な感情を抱きつつ相手に触れる実技もありました。
 先週の講習とも繋がり、とても興味深かったです。
 そんな折に今度は知人のフェイスブックで似たことが紹介されていました!小学生の夏休みの自由研究です。触れるということとは、ちょっと違いますが、ありがとうと声をかけることの大切さ。

 リンク先を見ていただければわかりますが、ご飯を炊いて、二つの瓶に入れ、長期間保存。片方はそのまま放置します。もう一方には毎日ありがとうと声をかけるというものです。
 結果は、片方は腐り、もう一方はそのまま形をとどめていたそうです。小学生の自由研究ですからたまたま無視した方の瓶に汚れや多数の菌がいたのかもしれません。でも、興味深いです。きちんと追試してみようかと考えています。

 お米にまで気持ちが伝わるのですから、人間にはもっと伝わるのではないのでしょうか。
 心から治療に携わり、心から治療していく、そんな治療家になりたいな、と思い直した一日です。
 もちろん、そんな抽象的な話ばかりではなく、パーキンソン病に関して、また鍼灸治療に関して、たくさんの点も学んできました。
 さらに治療家として成長できますように☆彡

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