帯状疱疹後神経痛の原因はなに?その症状と治療法

【思っていたよりも頻繁に起こる帯状疱疹後神経痛】

 辛い痛みを引き起こす帯状疱疹後神経痛は、一度帯状疱疹にかかり、その後、皮膚症状がなくなった後も、痛みが治まらないというものです。帯状疱疹自体が治ってから、半年経っても10パーセント前後の方は痛みが続くといわれています。痛みもひどく、夜眠れないほどの強い痛みを感じるケースもあります。

 そのようにならないようにするため、帯状疱疹後神経痛の症状と原因を知って、どのように対処したらいいかを知っておくのはとても大事です。そして、症状が出やすい状況というのをあらかじめ自分なりに把握しておき、できるだけ無理をしないで早めに休息を取る、病院に行くなどの処置をして、症状が出ないようにする、もし出ても軽いうちに治療できるようにすることが肝心です。最初のうちは、皮膚に帯状疱疹が出るだけで済みますが、徐々に進行していき神経にまで影響が及び、神経痛という辛い症状に悩むことになりかねません。できるだけ早い対処が、なによりも大事な病気なのです。

 帯状疱疹後神経痛は高齢者、女性、皮膚に異常が見られる前から痛みや異常感覚があるかた、痛みが激しいかたはなりやすいといわれていますので該当する方はとりわけ注意が必要です。

【帯状疱疹後神経痛の原因とは?】

 帯状疱疹は、水痘、つまり水ぼうそうのウイルスが原因となって引き起こされる病気です。この水痘ウイルスは感染しても、特に症状を出すことなくずっと体の中に潜伏し続けています。帯状疱疹のような目立った症状が出るということがない人でも、かなりの割合で体内にウイルスを持っています。

 通常の状態では、このウイルスは不活性化しているので、特に悪さをすることはありません。しかし、強いストレスにずっとさらされている、極度の疲労がある、病気をしたなどが原因で免役が下がってしまうと、水痘ウイルスが再活性化してしまうのです。そして、このウイルスが皮膚表面に発疹を引き起こし、同時に神経痛をもたらします。ウイルスが神経線維を損傷することによって、皮膚の痛みというよりも、神経がピリピリするような痛みが生じるのです。

 そのため、元々の原因となるストレスや疲労などをいかに避けるかというのがとても大事です。また、治療においても、治癒を早めるためにはストレスなどの原因を取り除くことが必要です。

【帯状疱疹後神経痛の症状とはどんなもの?】

 帯状疱疹後神経痛は、まず帯状疱疹、つまり皮膚に帯状の発疹が出るという症状が起こります。この時にも、皮膚自体の痛みがありますし、神経から来るピリピリとした痛みが生じることが多い傾向にあります。その後、皮膚の発疹が収まったように見えても、痛みが残ることがあり、かなりの強さがあります。
 その痛みの種類としては、刺されるような痛みが繰り返されることが多く、とても強いものです。また、焼けるような痛み、電気を当てられているような痛みと訴える人もいます。人によって、痛みの感じ方や強さ、間隔が異なるというのもこの帯状疱疹後神経痛の特徴と言えます。こうした痛みの他に、皮膚に触ってもあまり感じない感覚の異常が起こるケースもあります。逆に痛覚が非常に敏感になってしまって、ちょっと皮膚に触るだけで相当の痛みや刺激を感じてしまうという症状の方もいます。

【帯状疱疹後神経痛の治療方法は?】

 帯状疱疹後神経痛の病院での治療では、抗うつ薬などの薬物治療に加えて、神経ブロックも行なわれます。原因が様々な分、治療法も人によって異なります。

 鍼治療も有効な治療法となります。神経の状態を回復させることができますし、疲労やストレスを軽減する効果もあるからです。病院での治療と並行して鍼をすることによって、より早い治癒を期待できます。

 また、患者さん自身気をつけることとしては、好きなことに熱中し、痛み以外のことに注意を向けること。身体を冷やさないようにする。睡眠を十分にとり、疲労やストレスをためない。患部にさらしなどを巻き刺激しないようにすることなどをおすすめします。

【当鍼灸院での帯状疱疹後神経痛の治療】

  鍼灸治療には様々な流派が有り、鍼灸師毎に鍼灸治療の仕方が全く異なるといわれています。当鍼灸院では、東洋医学に基づいた積聚治療という方法で鍼灸治療を施しております。積聚治療は、全身に鍼をやさしく接触させて行くことにより、治療を進めていきます。お悩みの症状が何であれ、痛む部位だけでなく全身の調子を整えつつ治療していきます。
 積聚治療では、どんな病名・症状であれ、お身体の不調の原因は『冷え』にあると考えています。ここでいう『冷え』という言葉は物理的に冷たいというだけのことではありません。簡単に書くと生命力の低下です。鍼灸治療を施すことにより、身体を芯から温め、冷えを取り、痛み等の症状をとっていきます。痛み止めなどで表面的に現れている症状だけを取る一時しのぎの対症療法ではなく、原因から取り除く根本からの治療を行います。帯状疱疹後神経痛の場合、病院での治療がある程度経過すると『もう痛みは治らない』『一生この痛みは続きます』と言われてしまいます。そのような方でも鍼灸治療を行うことにより改善していく事があります。諦めずに鍼灸治療をお試しください。

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