カテゴリー別アーカイブ: 鍼灸治療の効果
桜皮
急に暖かくなって、桜も一気に満開になりましたね。
当鍼灸院の隣にある北柏幼稚園には大きな桜の木があります。ゆっくり花見に行けないときは、ちょっと歩いてお隣へ。
夜だとこんな感じにライトアップされていて、昼間よりも魅惑的です。
以前、梅が東洋医学でも身近な存在であり、梅にまつわる東洋医学に関する用語を説明しましたが、残念ながら桜にまつわる物はありません。
現代では、桜を見に中国からもたくさんの旅行者が来ていますが、古代中国では桜の美しさはあまり浸透していなかったようですね。諸説あるようですがなぜなのでしょうか?
でも、桜が東洋医学では無縁というわけではありません!
今日のタイトルにもあるように、花ではなく、桜の木の皮です。
桜皮(おうひ)は、漢方薬に用いられています。バラ科のヤマザクラなど、サクラ類の樹皮を乾燥したものです。
漢方的には排膿、解毒などの効能があり、湿疹や蕁麻疹などに用いられています。
しかし、桜皮は日本独特の処方で中学ではあまり使われていないようです。残念。。
今日は、ちょこっとだけ足を伸ばして大堀川へ。ここの桜も見事です。
たくさんの人が桜のトンネルを楽しんでいました。
長い間放置気味だったホームページを最近頻繁に更新するようにしています。どこにも更新内容を記していないので、どこが変わったかほとんどの方が気づいておられないと思いますが、鍼灸治療の適応疾患のページを追加したり、新たに症例のページを設けました。
よろしければどうぞご覧ください。
適応疾患のページ
アキレス腱炎
膝痛
眼精疲労
寝違い
逆子
症例のページ
突発性難聴の症例
顔面神経麻痺の症例
毎月のように肺炎を繰り返していた子供の症例
夜尿症の子供の症例
時間の合間を縫って、昔のカルテを見返しながらの作業になりますのでかなりのんびりとした更新になりますが、鍼灸治療の素晴らしさを知っていただくためがんばります!
長野式キー子スタイル
今日は、長野式キー子スタイルの講習会に行ってきました。
幸い家を出る際は柏は雨も止んでいてよかったです。暴風雨の中、国道でバスを待つのはつらいので助かりました。
雨風の酷くなる前に会場に入ろうと思い早めに家を出ましたが…じぇじぇじぇ!!甘かったです(T_T)
会場まであと一分、目前にして突然の暴風雨。しかも、風通しの良く、逃げ場のない歩道橋の上‥‥。
一瞬でずぶ濡れにされました。しかも駅に一番近い入り口が閉鎖、その次も…。。
今日はあいにくの天気なのに大勢の方が講習に参加してました。中にはこの荒天にもかかわらず富山や青森からも。この程度の事で弱音を吐いてられないですね。
今日は前回に続いて一日じゅう眼疾患でした。鍼灸師以外の方で鍼灸治療が眼疾患に効くとご存じの方は殆どいらっしゃらないと思います。
実際、初診の方が眼疾患を主訴(一番つらい症状)として来る事はほぼありません。継続して別の疾患を治療している方が眼疾患を発症し、一緒に治療をすることが殆どです。一番多いのが麦粒腫(ものもらい)で1回の治療で大体治ります。
今日の講習では、麦粒腫(ものもらい)以外にも結膜炎や白内障、緑内障、ドライアイなど出てきました。
東洋医学では西洋医学のように眼という身体の一部分だけを取り出して考え、治療することはありません。
年齢、性別の他にも発症に至った経緯、過去の病気や怪我など、身体の一見全く関係ないと思いがちな他の箇所との関連を考えながら治療を進めていきます。
今、ムチウチでこられている患者さんがいます。整体などに数ヶ月かかり悪化させてから当鍼灸院に来られました。最初の頃は、鍼灸治療をしても他のむち打ち患者さんに比べ思うように改善せず、悩む日々でした。治療後、特定の指標(所見)がいつも残り、その規則性に違和感を感じ、改めて問診をしてみると幼い頃に目のすぐ上を怪我していました。その怪我の治療を加えると、これまでが嘘のようにムチウチも順調に回復してきています。
交通事故からの回復を妨げていたのが、患者さんも忘れていた古傷。改めて問診の大切さを感じました。
今日の講習は、そのことを改めて考えさせられる内容でした。西洋医学になれてしまい、つい身体をそれぞれのパーツで考えてしまいがちですが、全ては関連し合っています。東洋医学、鍼灸治療は奥が深く、学んでも学んでも解らない事、気がつかなかった事だらけです。
今日は、そんな点が沢山有り、今までの治療を反省させられたり、新たな点に沢山気づかされました。先日からの荒天で体調が思わしくなかったことや幾らか苦手意識のある分野だった事もあり、新しい情報が頭に入りきらず、パンクしそうな感じです。完全に消化不良です(*_*)
ここまでしんどかった講習は久しぶりです。
しっかり復習して、鍼灸師として一層の成長を目指していきます。
鍼灸講習会
先日、大宮で定期的に開催されている長野式の講習会に行ってきました。
何度か書いていますが、松本岐子先生の書かれた鍼灸の英語の本を翻訳して学ぶ会です。
前回までは、経絡経穴(いわゆるツボ)の由来や使用法などを順番に学んで行きましたが、今回からは様々な症状に焦点を当てた章に入りました。
今回の範囲は、耳疾患と眼科疾患です。鍼灸をあまり受けたことのない方からすると意外に思われる疾患かもしれませんがこれらも鍼灸治療の適応疾患です。
耳疾患では、突発性難聴を始め、めまい、耳鳴り、耳閉感等。眼科疾患では、仮性近視や白内障等が出てきました。
普段使用していない鍼灸流派ですが、これらの症状の病因の一つに積聚治療と同じように頚椎(首)に着目していたのは興味深かったです。
同じように頚椎に病因があることを疑ってもその治療法は基本的に全く違います。積聚治療では、普段の治療に比べきつめの処置をしますが、長野式では別のところからアプローチします。しかし今回は処置法の一つが普段積聚治療でも行っているのと同じような鍼。せっかくなので早速活用してみました。
その鍼をする際に頚椎を指標の一つにして行うようにしてみると面白いように身体が変化していくのには驚きです。
それぞれの処置法には長所・短所がありますので、状況に応じて使い分けてゆきたいと思います。
鍼って面白い!!
鍼灸学会二日目
二日目はストレスと睡眠、脳卒中リハビリテーション促通反復療法(川平法)、小児の発達障害のプログラムに参加しました。
ヒトが、唯一ストレスから解放されるのは睡眠時中だけ。そのため睡眠が十分に取れないということはストレスにさらされる時間が長くなるということ。24時間社会となり、大人から子供まで夜型生活に変化睡眠時間も減少傾向にあります。
この日のプログラムでは睡眠の大切さや日本人に睡眠不足の方が年々増加傾向にあること睡眠不足とうつ病、自殺との関連性など扱われました。睡眠不足がうつ病だけでなく糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病の誘因や増悪因子にもなりうることも扱われました。
便利な世の中ですが、便利な道具に振り回されて健全な生活のサイクルが乱されないよう気を付けたいですね。もつろん不眠にも鍼灸治療は効果的です。お悩みの方は鍼灸治療をお試しください。
川平法はNHKでも特集されて注目されている脳卒中のリハビリの一つです。今回の学会で特に期待していたプログラムの一つでした。テレビや本にはまだ載せられていない情報もあり、よかったですが、話が研究データに偏りがちで実際のやり方が余り出てこなかった点はちょっと残念でした。
小児発達障害のプログラムは、医師や教員、鍼灸師など様々な立場の方の話しを聞けました。
聞いているとまるで自分も発達障害だったのかな??と感じてしまいます。発達障害と一口にいっても、自閉症やアスペルガー症候群(AS)等の自閉症スペクトラム障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)等があり、知的障害のない発達障害も含まれます。各クラスに一人はいるような割合です。
鍼灸院にもよく、うちの子は落ち着きがなくて‥等と相談されることがあります。場合によっては発達障害の子も含まれていることもあるのかもしれません。とはいえ、何らかの障害を持っていても、発達障害の子供たちは秀でた才能を有することも少なくありません。ビルゲイツやスティーブジョブス、エジソンにアインシュタイン、黒柳徹子等多くの方も発達障害を抱えていたようです。一人一人の才能を活かすことができな社会にしたいですね。
講習会の後の懇親会での馬頭琴の演奏。
片頭痛
鍼灸大会の会場となったアクロス福岡。南側は一面が屋上緑化されています。芝生等ではなくうっそうと木が繁り案内板にあるようにまるでアクロス山です。木がうっそうと茂っている”山道”を上がり最上階まで上ると海も見えますが、あいにくの天気で綺麗な写真は取れませんでした。
鍼灸学会では毎日様々なプログラムが同時進行していて自分の興味のあるものを選ぶ事ができます。
一日目はメインプログラムの頭痛の特集に参加して来ました。頭痛の専門医や基礎研究や臨床研究をされている方々の発表を聞いてきました。
頭痛の病因にあるかもしれない緊急を要する疾患の見分け方や投薬治療が全く聞かなかった片頭痛に鍼灸治療が非常に効果的だった症例など濃いプログラムでした。
頭痛には色々ありますが、現時点の研究では特に片頭痛に対して少なくとも投薬治療と同じかそれ以上の効果があるとの事です。片頭痛でお悩みの方はお近くの鍼灸院へかかるのも選択肢の一つにしてみてください。