本当は怖いアキレス腱炎!放置せず早めの治療を

アキレス腱炎ってなに?

 アキレス腱炎はスポーツをしている人によく見られるスポーツ障害です。ランニングで非常によく起きやすい症状で、多くのランナーを悩ませています。さらに、足首を酷使するダンサーにも多く見られるトラブルとしても知られています。
 アキレス腱はふくらはぎの筋肉とかかとを結んでいる腱で、足の動作と大きな関わりがあります。走るときは着地と足を上げる動作を交互に行うことになりますが、このとき足を上げるために使われているのがふくらはぎの筋肉およびアキレス腱です。したがって、十分な回復期間を取らないまま走る動作を繰り返し行っていると、アキレス腱に負担がかかりすぎて炎症を引き起こしてしまうことがあります。これがアキレス腱炎と呼ばれるものです。

アキレス腱炎の症状にはどんなものがある?

 アキレス腱炎の主な症状は痛みです。症状の初期には、ふくらはぎ下部やかかとの後ろに痛みを感じるようになります。また、痛みだけではなく炎症による腫れの症状も出てきます。症状が重くなると足を動かすだけで痛みが出るようになり、スポーツだけではなく日常生活にも支障をきたします。さらに、腫れによるしこりや血行不良といった症状も現れてきます。
 アキレス腱炎はケガの程度としては比較的軽く、スポーツの現場では軽視されがちです。しかし、症状が出ているのを放置して運動を続けてしまうと、損傷したアキレス腱が元の状態に戻らなくなってしまうおそれがあります。このような深刻な事態を避けるためにも、軽症のうちに治療を始めることが望ましいです。

アキレス腱炎の一般的な治療

 アキレス腱炎の治療ではまず運動を休み、損傷した腱の回復を促すことが大切です。また、痛みが出ている間は急性期には湿布や患部のアイシングで炎症を抑え、痛みが引いたら今度は温熱療法で患部の血行を促します。

アキレス腱炎の鍼灸治療

 アキレス腱炎の治療は整形外科で行うこともできますが、より積極的な治療を望むのであれば鍼灸による治療もおすすめです。鍼灸治療では体の表面にあるツボを刺激し、人の体に生まれつき備わっている自然治癒力を高めます。さらに、血流を改善し、筋肉のコリを取る効果も期待できます。アキレス腱炎では、オーバーユースによりふくらはぎの筋肉が硬くなってしまい、それがアキレス腱に大きな負担をかける原因の1つにもなっています。鍼灸治療では、ハリやお灸で腱の炎症を取りながら、周辺の筋肉にもアプローチしていきます。

当鍼灸院での治療

 鍼灸治療には様々な流派が有り、鍼灸師毎に鍼灸治療の仕方が全く異なります。当鍼灸院では、東洋医学に基づいた積聚治療という方法で鍼灸治療を施しております。積聚治療は、全身に鍼を接触させて行って治療を進めていきます。アキレス腱炎であれ、どんな病気でも全身の調子を整えつつお悩みの症状を治療していきます。
 積聚治療では、アキレス腱炎などお身体の不調の原因は『冷え』にあると考えています。ここでいう『冷え』という言葉は物理的に冷たいというだけのことではありません。簡単に書くと生命力の低下です。
 昔の何気ないケガや生活習慣などが元となって身体に『冷え』が生じ、それがきちんと回復せずに時間の経過とともに冷えが広がり、普段ならなんともないような刺激にも耐えられなくなりその方の弱い箇所に症状が出てしまったと考えます。
 ですから、症状の出ている部位だけを治療するのではなく、全身的な治療を行います。そのようにすることにより、症状の本当の原因となっている『冷え』を取り除き、症状を緩和させていきます。
 症状だけを取る一時しのぎの対症療法ではなく、問題を生じさせてしまった身体の内部の原因から取り除く、根本からの治療を行います。
 アキレス腱炎の疑いが出てきたら、整形外科だけでなく鍼灸院で治療を受けることも検討しましょう。

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