妊婦の方からのよくある質問集

妊娠していますが、鍼灸を受けて大丈夫でしょうか?

妊婦なのにお腹に鍼を刺して大丈夫でしょうか?

うつ伏せになれませんが大丈夫でしょうか?

妊婦のどんな面に効果がありますか?

逆子治療は、いつごろから始めれば良いでしょうか?

妊婦が普段から注意することが何かありますか?


妊娠していますが、鍼灸を受けて大丈夫でしょうか?

 当鍼灸院では妊娠初期(3ヶ月未満)の方の新規での受付は、基本的にお断りしています。安定期(3ヶ月以降)になってから鍼灸治療をお試しください。
 不妊・不育症等でお悩みの方で妊娠前から施術している方は妊娠初期でも施術いたします。
 インターネットを見ると、妊娠初期のツボ刺激、とりわけ三陰交への刺激により流産すると書かれているものがありますが、そうした情報は誤りで有り、妊娠初期の鍼灸治療を恐れる必要性はありません。しかしながら、妊娠初期は鍼灸に関係なく自然に流産することもあります。また、初診の方とは信頼関係を築くことも出来ておりません。誤った情報がネット上に氾濫している現在、不必要な心配をおかけしないため、また、無用なトラブルを避けるためにこのような対応をとらせていただいております。

 妊娠中は、風邪をひいても薬も飲めず苦労されている方が多いです。鍼灸治療は副作用もなく、母体にも胎児にも安全です。妊娠中でも安心して受けられる治療です。是非、妊娠中こそ自然な形での治療、健康に気を配り、鍼灸治療をご活用ください。

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妊婦なのにお腹に鍼を刺して大丈夫でしょうか?

 鍼灸治療には様々な流派があり、治療の仕方は多岐に渡ります。当鍼灸院で通常行っている鍼灸治療は東洋医学に基づいた積聚治療と言い接触鍼を特徴としています。お腹にも鍼はしますが、皮膚に鍼を接触させるだけで深く刺すことはありません。
 さらに妊婦にはテイ鍼という特殊な鍼を用います。尖端が2ミリ程度の太さで丸みを帯びています。その為、刺そうとしても刺さらない形状ですし、強く押し付ける事もしません。もちろん鍼の痛みも全くありませんのでご安心ください。
 下記の写真はクリックすると大きく見ることができます。

テイ鍼

こちらが妊婦や小児などの鍼灸治療に使用するテイ鍼です。様々な形状がありますが当鍼灸院では、このようなものを使用しています。ただの金属の棒ですが、これでも治療に使用する鍼です。

テイ鍼サイズ

おおよそのサイズはごらんの通りです。先端は2ミリほど長さ7センチ程度のただの金属の棒です。一般的に想像される鍼とは全く形状が異なります。

テイ鍼先端

テイ鍼の先端の拡大写真です。ご覧のとおり先端は尖っていませんので、皮膚に当てても痛くありません。この鍼を軽く当てながら治療をします。

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うつ伏せになれませんが大丈夫でしょうか?

 当鍼灸院で通常行っている積聚治療では基本的には、うつ伏せになっていただき背中にも接触鍼をします。
 妊婦でも多くの場合うつ伏せで治療しても問題はまずありません。
 また、当院では妊婦さん用のうつぶせ枕をご用意しております。この枕を用いれば臨月であれ、ほとんどの妊婦さんが気持ちよくうつぶせに寝る事が出来ます。
 不安感の強い方などは、うつ伏せにはならずに横向きに寝ていただいて鍼灸治療を行なうことも可能です。
 うつ伏せが不安な方はお気軽にお申し付けください。

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妊婦のどんな面に効果がありますか?

 古くから鍼灸治療は逆子の治療に効果があることが知られており、『逆子の灸』として有名です。
 他にも悪阻(つわり)にも効果的です。自然に治ることも多いですが、中には出産まで酷い悪阻に苦しむ方もおられます。安定期に入っても悪阻が続いているときは鍼灸治療をご活用ください。
 また、妊婦はお腹を庇うあまり腰痛にもなりやすいですが、腰痛にももちろん効果が期待できます。
 妊婦は体調を崩しても薬を飲むことが出来ずに苦労する方も多くいます。鍼灸治療は風邪などにも効果的で胎児にも安全な上、副作用もありませんので安心して治療をお受けください。
 妊婦は、身体の変化が大きく様々な不調を訴える方が多くいます。また、妊娠・出産に伴うホルモンバランスの変化や不安感、ストレスによるお身体の不調も多く見られますが、これらにも効果があります。
 鍼灸治療を受けていると安産になることも多いと言われていますし、産後も鍼灸治療を続けることにより子宮内の老廃物の排出が促進されたり、子宮の収縮が促進されたりしますし、育児に伴うストレスにも効果的です。産後のケアにも効果的ですので継続的に受けられることをお勧めいたします。
 是非、妊婦の方や産後に鍼灸治療をお受けください。

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逆子治療は、いつごろから始めれば良いでしょうか?

 医師に逆子と言われたらできるだけ早めに鍼灸治療をお受けください。
 初期の場合、逆子と言われても妊婦もあまり気にしないことが多く、『このままいけば帝王切開になる』と言われてから慌てて鍼灸院に来院される方が多く見られます。ですが、早ければ早いほど逆子が治る可能性は高い傾向にあります。
 週数が立つほど胎児は大きくなり、相対的に妊婦の子宮は狭くなります。そのため、物理的に回転するスペースは小さくなってしまいます。
 さらに、羊水の量も関係しています。羊水は、妊娠8週頃より増加し、33週頃にピークになります。その後、ほぼ一定量を保ちつつ緩やかに減少を始めます。
 逆子が戻るには、より広い子宮スペースが確保されていることが望ましいので、胎児がまだ小さい時、また、羊水が十分にあるとき、胎児にとって子宮が柔らかくゆとりある状況にあるときほど元に戻ります。週数が経過した妊婦の初診患者ほど養生に取り組み身体を整える時間が少ないので逆子の戻りにくい要因となります。
 一般的に鍼灸による逆子の治療は妊娠34週頃までなら80%程度の方が治ると言われています。それが、妊娠35週から36週の方になると40%程度にまで減少してしまいます。
週数の経過した方でも治る方は多くいますが、ぜひ、逆子の治療はお早めに鍼灸院へご相談下さい。

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妊婦が普段から注意することが何かありますか?

 身体を温めるということが基本になります。
 夏の場合、逆子やつわりで苦しんでいる妊婦でも、ノースリーブのワンピースを着て、素足にサンダル履きという方が多く見られます。暑いのはわかりますが、妊婦の場合特に身体を冷やさないことは基本中の基本です。
 夏でも靴下を履いて、腹部も腹巻をするなどして暖かい格好をするようにしてください。
 また、飲食物も冷たいものはできるだけ避けてください。夏でも白湯を飲むなどして温かい飲み物を取るように気をつけてください。外出時も自動販売機で手軽に冷たい飲み物が飲めますが、冷たいものを飲むのではなく暖かい白湯を持ち歩くようにしてください。それだけで悪阻(つわり)が軽減される妊婦さんも少なくありません。
 もちろん冷たい食べ物、アイスやそうめんなども注意が必要です。
 暖かい服装をして、暖かい飲食物を意識的に取るように心掛けてください。また、甘いものも少なめするようにしてください。
 妊婦は、ホルモンバランスの変化により、普段より暖かい身体になっています。暖かい状況が妊婦にも胎児にも必要だからです。せっかく、自分の身体が温めようとしているのを妨げないようにしましょう。

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