症例イメージ

うつ病の治療例

患者
30代 女性
主訴
腰痛
主訴の経過
小学生の頃足首を酷く捻挫、右肩関節脱臼、歯列矯正を行う。この頃から慢性腰痛。
ぎっくり腰に6、7年前に初めてなる。
四年前に再度ぎっくり腰
来院前日に再度ぎっくり腰となり当鍼灸院へ来院。
既往歴
B型肝炎(母子感染)
幼少期にジャングルジムで右足を痛める。
小学生の頃、右足首捻挫、右肩脱臼。これ以後右手に力が入らなくなる。腰痛に連動して右足首が痛む。
高校 拒食症
6、7年前にB型肝炎発症、右膝関節症
5年前 急性胃炎
3年前 交通事故、バイク乗車中に追突され右肩打撲
2年前 腎盂腎炎及びうつ病
随伴症
眠りが浅い。夜間頻尿(2回)。月経痛。全身倦怠感。不安感、焦燥感。めまい、動悸など多数。
腰痛に連動して右足首痛がおきる。
社会歴
2年前に出産
1年前に離婚
追記
うつ病は、夫婦間の不和等の極度のストレスが重なった頃に発症。以後投薬治療を受けていたが処方を変えてもらっても薬を増やしても悪化する一方で回復の兆しもなく、治療を諦めているとのこと。

治療

初診

一般的に鍼灸治療というと腰痛・肩こりを思い浮かべる方が多く見られるようです。この方もぎっくり腰を主訴として家族に抱えられるようにして来院。うつ病にも効果があることを話すととても驚くがともかく今は腰の方をどうにかして欲しいとのこと。
頚椎全体、仙骨下部、右足首に強い圧痛が認められる。初診時は、積聚治療の基本的な治療を加えた後、必要に応じて補助治療として知熱灸を行なう。
治療後は、腰が楽になり、一人で歩けるようになる。しかしそれ以上にここ数年間経験したことがないほど頭が軽くなった(スッキリした)ことに非常に驚いていた。
幼少時の外傷である、右足首が大変ひどい様子だったので、自分でも右足首にお灸をするように指導。

2診目から8診目(初診から2ヶ月と8日)

2診目に、うつ病の国際的なスケールであるBDI(ベックのうつ病調査票)を実施すると41点であった。40点以上は一番悪い分類に属し、『極度のうつ病』に分類される。
治療経過は順調で、不安感等も減少し、7診目(二週間前)の後、抗うつ薬が40ミリグラムから20ミリグラムに半減される。頓服で服用していた精神安定剤と催眠鎮静剤は全く使用しないようになる。
薬が減少した反動か、だるさや頭の重さ、意欲の低下などが現れたが、このあと2回ほどの治療で改善。

12診目(初診から3ヶ月と12日)

BDI(ベックのうつ病調査票)を実施。二診目に41点であったものが、25点に低下。25点は分類上、二段階改善した箇所で、『中程度のうつ病』に属する。

26診目(初診から6ヶ月と20日)

BDIが11点となる。この点数は、正常な人の次に属する部分で『治療を必要としない軽いうつ状態』に属します。
この間、仕事で非常に大きなストレスに直面し、一時的に、過食・嘔吐等をし、非常に落ち込む期間もありましたが、数回の治療で回復しています。
26診目の数日後に医師の判断により、薬の処方は終了。以後、病院での認知行動療法と一ヶ月に一度程度の鍼灸治療を行うことにより、再発することなく健康な日々を送っています。

考察

妊娠、出産、夫婦間の不和等大きなストレスが度重なり発症したものですが、根本的な原因は幼少時からの度重なる右足首及び右肩の外傷が元となり『冷え』が生じ、それが時間の経過とともに上部に広がりうつ病となって現れたものと考えられます。
この方の右足首の外傷は大変ひどいものでした。断薬してから二年経過した時点でも月に一度程度の頻度でお身体のメンテナンスをしておりますが、体調を崩すときにはしばしば右足の痛みを伴っており、そこの治療が必要となる状況です。
些細な外傷と感じるようなものでも人によっては、十分に治りきらず、『冷え』を生み出す結果となりえます。そのようにして生じた『冷え』は、時間の経過とともに広がっていき、疲労の溜まった時などに全く違った箇所で症状を引き起こす原因ともなります。骨折や何らかの手術後など様々な外傷がありますが、特に痛みやしびれ、夜間痛が残っていたりするときは注意が必要です。お早めに鍼灸治療をお試しください。

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