片頭痛とは?

 こめかみの辺りが脈拍にあわせてズキンズキンと痛むのが特徴です。頭痛持ちの代名詞のようになっていて「偏頭痛」と書く事もあります。左右どちらかのこめかみがズキンズキンと脈とともに痛み、女性に多く見られます。片方だけでなく左右両方が痛むこともあります。親が頭痛持ちだと、子供も片頭痛を起こしやすいと言われています。 片頭痛(偏頭痛)の原因は不明ですが、血管説、神経説及び三叉神経血管説が提唱されています。

片頭痛とは?【その症状】

 片頭痛は、頭の片側(両側が痛むこともあります)が、ズキンズキンと脈打つような拍動性の頭痛に襲われます。このような痛みが月に1、2回、多い人では週に1、2回発作的に起こり、数時間から3日間ほど続きます。
 頭痛に伴って、吐き気がしたり、実際に吐いたり、また、光や音に過敏になったり、体を動かすと痛みがひどくなる事があります。そのため、片頭痛発作が始まると、部屋を暗くして洗面器をかかえて寝込んでしまう方もいます。
 片頭痛の痛み自体は、休息や睡眠により和らぎます。また、発作が治まると次の発作が起こるまで、まったく症状がみられなくなります。
 頭痛が起こる「前兆」として、約10分から20分間、視界がチカチカしたり、ギザギザした模様が広がって、物が見えにくいといった閃輝暗点(せんきあんてん)という症状が出る場合もあります。

片頭痛とは?【自分でできる対処法】

● 休息をとる
 片頭痛は、症状が起きている間は立ったり動いたりするのも非常につらい頭痛です。対策としては、静かな部屋で横になり安静を保ちます。可能であれば、ひと眠りしてしまうのが一番です。
 適度な睡眠により、広がった血管をもとに戻してくれると考えられています。ひと眠りが無理な場合は、椅子に座って静かにするだけでも、痛みの症状は軽くなります。日中に長時間眠ってしまうのは、逆効果になる場合がありますので、1時間程度を目安にされることをお勧めします。
● 頭を冷やすor温める
 頭痛の時に頭を冷やしたほうが楽になるか、温めたほうが楽になるかは人によって違いますので、自分に合った方法を見つけてください。冷やす場合は、保冷パックや氷まくらをタオルなどに包み、頭の下に敷きあお向けで寝たり、額に冷たい物を乗せたりします。その際に足元を温めると効果的です。昔から言われる頭寒足熱です。
 温める場合は、熱いタオルや使い捨てカイロなどを後頭部に当てて横になったり、頭の下にタオルで包んだホットパックを敷いてあお向けになってください。

片頭痛とは?【自分でできる予防法】

● まぶしい光やうるさい音を避ける
 蛍光灯などの明るい光やうるさい音、香水などの強い匂いなどが、頭痛を引き起こす誘因になったり、頭痛を一層ひどくすることもあります。光や音の刺激をできるだけ避けてください。また、熱いシャワーを浴びたり、急に冷え込んだりするなどの温度差が、頭痛を引き起こす場合もあります。
● 生活習慣改善
 片頭痛の発作は、何らかの誘因によって起こります。つまり、発作の予防として大事なのは、発作の誘因になるようなものを減らすことなのです。
 生活習慣における誘因として、例えば、睡眠不足、睡眠過多、過労、ストレス、長時間の一定姿勢の保持、過剰なアルコール摂取などがあげられます。どんな時に頭痛が生じているのかご自分の生活を見直し、何が誘因となっているか吟味してください。
● 寝過ぎにも注意
 片頭痛の発作時には、ひと眠りするのは効果的です。しかし、睡眠をとりすぎるのは禁物です。休日などに睡眠をとりすぎると、片頭痛が起こることがあります。
 また、日常生活の過剰なストレスから一気に解放されて緊張がゆるんだ時にも頭痛が起こりやすくなります。普段からストレスをためず、生活のリズムを保ち、よい精神状態を保つことが大切な予防法です。
● 飲食物に注意
 特定の食べ物や飲み物をとると頭痛が起こることもあります。たとえば、ワインやアイスクリーム、チョコレートなどは頭痛を引き起こすことがあります。もしこれらが誘因となっている場合には、極力食べるのを控えたほうがよいでしょう。
 また人によって、女性ホルモンが片頭痛の誘因になることもありますので、ホルモン剤や避妊用のピルをのむ場合には、医師に相談をしてください。

片頭痛とは?【治療】

 頭痛外来などの病院での治療は薬物療法が主流です。治療方針は二通り有り、1つは 頭痛の発作が起こった際、片頭痛の痛みそのものを軽減させる発作時の治療。もう1つは、片頭痛発作の頻度を減らすあるいは頭痛発作時の痛みの重症度を軽減し、頭痛の持続時間を短縮することを目的として行う予防的治療です。
 発作時の治療のみでよいのか、あるいは予防的な治療を加えた方がよいのかは、患者さんそれぞれの病状に応じて異なりますので、医師とよく相談する必要があります。


 鍼灸治療には様々な流派が有り、鍼灸師毎に鍼灸治療の仕方が全く異なります。当鍼灸院では、東洋医学に基づいた積聚治療という方法で鍼灸治療を施しております。積聚治療は、全身に鍼を接触させて行って治療を進めていきます。片頭痛であれ緊張型頭痛であれ、どんな病気でも全身の調子を整えつつお悩みの症状を治療していきます。頭痛があるからといって頭ばかりに鍼を刺すことはありません。
 積聚治療では、片頭痛や緊張型頭痛などお身体の不調の原因は『冷え』にあると考えています。ここでいう『冷え』という言葉は物理的に冷たいというだけのことではありません。簡単に書くと生命力の低下です。鍼灸治療を施すことにより、身体を芯から温め、冷えを取り、症状をとっていきます。頭が痛いという症状だけを取る一時しのぎの対症療法ではなく、頭が痛くなるその原因から取り除く、根本からの治療を行います。
 病院での治療で改善しなかった時や早くつらい症状から解放されたい時など頭痛でお悩みの方は、お早めに鍼灸治療をお試しください。手軽だからといって市販の鎮痛薬に頼っていると回復に時間がかかるようになりますし、身体を冷やし違う症状を生み出すことにも繋がりますのでご注意ください。

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