頚椀症候群とは?

 頸肩腕症候群とは、症状に対してつけられたもので、様々な病気が原因となって一連の症状をひきおこしているものの総称です。現れる症状は首、肩、腕、手指にかけて、痛みやしびれ、だるさ、倦怠感、脱力感、冷たさなどです。これらの訴えがある場合、その原因疾患がなんであるかはさておき、便宜上、頸肩腕症候群という名称をつけることがあります。
 こうしたことから、昔はこの病名がよく使われていましたが、最近ではあまり使われません。頸肩腕症候群は鍼灸治療で保険療養費の支給適用となる疾患の一つです。正確には他の病気であることが分かっても首、肩、手のしびれ・痛みなどの症状があれば理解のある医師なら同意してくれ保険適用となる場合もあります。
 頸肩腕症候群の原因となる病気としては、変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、頸椎後縦靱帯骨化症、胸郭出口症候群等があります。
 原因不明の場合は、頸肩腕症候群の名称が残ることもあります。病院での治療では症状に応じて鎮痛薬の投与や温熱療法が行なわれますが、そのなかで、原因となっている病気がはっきりしてくることもあります。
 しかし、いつまでも原因がはっきりせず、症状も改善しない場合は、人によっては精神的に落ち込んだり、また、原因を究明するために、あちこちの病院を受診し、症状がさらに複雑になることがあります。そのようになる前に早めに鍼灸治療をお試しください。
 近年ではパソコンに向かいマウスを操作することが多くなり、このような症状に悩む人が増えています。また、スマホの普及に伴い、長時間使用する方にこのような症状も多くなっています。治療には、ご自分の生活習慣を見直すことも効果的です。
 鍼灸治療には様々な流派が有り、鍼灸師毎に鍼灸治療の仕方が全く異なります。当鍼灸院では、東洋医学に基づいた積聚治療という方法で鍼灸治療を施しております。積聚治療は、全身に鍼を接触させて行って治療を進めていきます。頚椀症候群であれ、どんな病気でも全身の調子を整えつつお悩みの症状を治療していきます。腕が痛いからといって腕ばかりに鍼を刺すことはありません。
 積聚治療では、頚椀症候群や腕の痛み、しびれなどお身体の不調の原因は『冷え』にあると考えています。ここでいう『冷え』という言葉は物理的に冷たいというだけのことではありません。簡単に書くと生命力の低下です。鍼灸治療を施すことにより、身体を芯から温め、冷えを取り、症状をとっていきます。腕が痛いという症状だけを取る一時しのぎの対症療法ではなく、腕が痛くなるその原因から取り除く、根本からの治療を行います。
 病院での治療で改善しなかった時や早くつらい症状から解放されたい時など頚椀症候群でお悩みの方は、お早めに鍼灸治療をお試しください。

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